先日ようやく動かすことができた、ローカル環境でXAMPPを使ってのMovableTypeの運用ですが、せっかくなので備忘録ということで作業手順をまとめて書いてみたいと思います。
<環境と準備>
○OS WindowsXP SP2
○XAMPP Ver1.6.6a(作業時点での最新版)
○XAMPP Perlアドオン Ver5.8.8-2.2.8(作業時点での最新版)
○データベース MySQL を使用
○インストールディレクトリ C:/xampp(デフォルトのまま)
※なお、これから書く手順はあくまでも私が上記の環境で行ったものです。必ずしも他のPCで同様の手順で100%成功するのを保証するものではありません。あくまでも参考程度、ということでご覧ください。
<作業手順>
1 XAMPPをダウンロード。(「ベーシックパッケージ」のインストーラ版を使います。)
2 XAMPP Perlアドオンをダウンロード。1と同じページからダウンロードできます。(ここではインストーラ版を使います。)
3 XAMPPのアイコンをダブルクリックし、インストールをします。
ほとんど自動で進みますので特に入力する場面はありませんが、途中、使うサービスとして、apacheとMySQLの2つにチェックを入れてください。これをすると次回起動したときに2つのサービスが自動起動となります。他の設定は全てデフォルトのままにします。
4 XAMPP Perlアドオンをインストールします。インストール時の設定はデフォルトでかまいません。多少時間がかかりますので、しばらく待ちます。
5 一旦XAMPPを終了し再起動を行います。インストールしたPerlアドオンを有効化するためです。
6 http://localhost にアクセスします。最初に使用する言語の選択画面が出るので、ここでは「英語」を選択。「Welcome to XAMPP for windows Version 1.6.6a!」と表示された画面が出たらOK。左側のメニューから「Status」をクリックし、内容を確認します。
7 CGIファイルの関連づけの変更。
これはかなり重要な部分です。(うまくいかないとCGIそのものが動きません。)
1)Windowsの「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「フォルダオプション」と進み、「ファイルの種類」を選択。
2)「cgi(cgiファイル)」の項目を探し、それをクリックしてから「詳細設定」をクリック。
3)アクション内にある「open」をクリックして選択してから「編集」をクリック。
4)「アクションを実行するアプリケーション」のところに”C:xamppperlbinperl.exe” “%1″ %* と入力。その下の「DEEを使う」のチェックは外し、「OK」を押してください。
8 http.confファイルの設定(c:/xampp/apache/conf/http.conf)
1)ファイルを任意のエディタで開き、368行目の#ScriptInterpreterSource registry の#を外し保存してください。これでファイルの関連づけに基づいてPerlのパスが処理されるようになります。
2)この後、Apachを再起動して適用させてください。
9 データベースの作成
http://localhost/phpmyadmin/ にアクセス。
「新規データベースを作成する」にデータベース名(任意)を入力し、作成ボタンをクリック。
10 セキュリティの設定(1)
1)一番上のメニューの「特権」をクリック。
2)「root」ユーザーの操作のアイコンをクリックする(この段階でphpMyAdminにアクセス不可となる。)
3)「パスワードを変更する」中のパスワードの中に任意のパスワードを入力し、「実行する」をクリック。
4)C:/xampp/phpMyAdmin/config.inc.phpを開き、21行目のpasswordに先程入力したパスワードを入力し、保存する。(これでphpMyAdminにアクセスできるようになる。)
11 セキュリティの設定(2)
1)C:/xampp/htdocs と C:/xampp/htdocs/xampp の2カ所に.htaccessファイルを設置し、外部からのアクセスをしゃ断します。(文字コードはShift_JISでいいかと…)
2).htaccessの内容は色々書き方があると思いますが、
1. order deny,allow
2. deny from all
3. allow from localhost
4. allow from 127.0.0.1
といった内容でよろしいかと思います。
12 セキュリティの設定(3)
1)C:/xampp/phpMyAdmin/config.inc.phpを開き、19行目のauth_typeの「config」を「http」か「cookie」に変更します。
2)これでhttp://localhost/phpmyadmin にアクセスした時に、ユーザー名とパスワードを聞かれるようになります。ユーザー名はデフォルトの「root」、パスワードは10で設定した任意のものを入力します。
13 MTをインストール
1)C:/xampp/htdocs内にmtフォルダ(名前は任意)を作り、インストールしたいバージョンのMovableTypeのファイルをフォルダ内にコピーします。
2)その後、http://localhost/mt/ でアクセスし、インストール画面が出るのを確認してください。
3)次にhttp://localhost/mt/mt-check.cgi を実行して、画面の一番下に「システムのチェックを完了しました」と出ればOKです。
4)その後は、普通のレンタルサーバにインストールするのと同じように設定していけばOKです。
<ちょっと注意すること>
私が今回インストールする中で躓いた部分ですが、
1 perlのパスを通す設定
7で書いた設定構文、”C:xamppperlbinperl.exe” “%1” %* は意外と間違える事があるので要注意です。
2 「mt-strticが見つかりません」というエラーの対応
13のインストール段階でこんなエラーが出たら、mt-config.cgiファイルに設定項目を直接書き込んで保存してから再度やってみるとうまくいきます。
3 Skypeを使っている場合の対応
これはトミナガさんのところでも指摘がありましたが、Skypeを使っている場合はポート80を使っているためうまくいかず、Apachでエラーが出る場合があります。
この場合、Skypeの設定画面「ツール」→「設定」→「接続」から「上記のポートに代わり、ポート80を使用」のチェックを外して対処してください。
今回色々な方が書かれたローカル環境+XAMPP+MovableTypeの導入記事を探して読んでみたんですが、基本線は皆さん同じなんですけど、細かい動作が少しずつ違っていて、参考にして作業してもうまく行かないケースが多かったですね…。
導入するPCの環境にもよるんでしょうけど、「これを読めばバッチリ行く!」というのが無いのが、初心者の私としては残念だったです。でも色々なエラーに遭遇したおかげで良い勉強になりました。
普段の私は様々な導入操作をしても備忘録を残さずに、そのままにしておくんですが、今回は勉強の成果ということで記録に残したいと思います。
ローカル環境ができたおかげで、今度は自分のPCの中にないしょのBlogを作ってみたり、テンプレートの作成練習をしたりと好きなようにやれるのがいいですね。
最後になりましたが、色々とお世話になった19740308(TM)のトミナガさん、Under the Bridgeのyoshiさんを始め、関係する記事を書かれた皆様に心から感謝申し上げます。
<参考とさせて頂いた記事>
○XAMPPのPerlアドオンを使えるようにする方法、その他トラブルなど -19740308(TM)-
○MTOSセットアップ -mtde.info-
○WinXPローカルでXAMPPを使ってMovableTypeを動かす -Like@Lunatic
2008/10/02 22:53
はじめまして。すみません、不躾ですが質問させてください。XAMPPのインストールでググっておりましたところ、こちらにたどり着いたのですが、お使いのPerlアドオンではImageMagickやらDBD::MySQLやらのperlモジュールをMTの方で認識できてましたでしょうか?どうも現在出てる最新のXAMPPだと別途インストールが必要なようなのです。
2008/10/02 23:26
>horrryさんへ
こんばんは。ご質問ありがとうございます。
私もそんなに詳しくはないので実体験の知識でお答えしますが、私が導入したときは特に問題なく認識できたかと思います。
XAMPPの最新版を使った場合、他のアドオンとの相性が悪く、導入がうまく行かない事例を他のBlogで拝見していますので、もしうまく行かない場合はXAMPPのバージョンが少し古いものをダウンロードして作業してみてはいかがでしょうか?。
お答えになっているかわかりませんが、またご不明の点がありましたらわかる範囲でお答えします。
2008/10/03 01:37
こんばんは。素早い回答まことにありがとうございます。
XAMPPのインストールを何十回か繰り返し、現在はXAMPP+ActivePerl5.8でなんとか動かせるようになりました。
現時点のXAMPPの1.6.8(最新版)、1.6.7と付随するAdd-onは試してみましたがうまくいきませんでした。
もしかするとsinnchanさんが記事にされたXAMPP Ver1.6.6aとPerlアドオン Ver5.8.8-2.2.8がもしかすると現時点での「ベストチョイス!!!」かもしれません。時間があるときに試してみたいと思います。ご回答ありがとうございました!
2008/10/03 19:36
>horryさんへ
こんばんは。あまりうまいアドバイスが出来ず申し訳ありませんでしたが、無事インストールできたようで安心しました。XAMPPの導入は私がやった時にはWebから色々な情報をかき集めてやってみたのですが、結局うまくいかず、Blogでのお知り合いの方に協力を得て何とか成功した次第です。これが正解!という手法が無いのが難ですけど、自分でやってみると面白さがわかって、良い経験になりますね。
また機会がありましたら、当Blogへコメントくださいませ。
2008/10/06 01:04
こんばんわ。動作確認報告にやってきました!コメント投稿後(深夜)に気になって再インストールしなおしたところ、やはりMySQL用のperlモジュールが入っていましたので、MTはすんなりインストールできました。なので、結論から言うと
「なるべく新しいバージョンのxamppを使ってMTを動かすのであれば、XAMPP Ver1.6.6aとPerlアドオン Ver5.8.8-2.2.8がすんなり行く(現時点で)」
という感じでした。XAMPP Ver1.6.7以降だと、アドオンのバージョンが5.10.x系となり、データベースモジュールが確認できなかったりと不安定要素があるようです。
で、ココを見に来る人向けにちょっと補足しておきますが、mt-check.cgiで確認したところ、Perlアドオン Ver5.8.8-2.2.8でもMTを使う上でオプションとして最初から入ってないモジュールがたくさんありました。ImageMagickはもとよりGD等いろいろ。
ppmで追加インストールできないものもいくつかありました。逆にActivePerl5.8+ppmであればインストールできないのは3つぐらいでした(DBD::pg,ImageMagick,Crypt::DSA)。Add-onかActivePerlか、どっちがいいかは人によると思うので以上をとりあえずの参考にしてみてください。でわ!